1978 シャトー ムートン ロトチルド ポイヤック特級

5大シャトーの1つだが、1855年の61の特級シャトー格付け発表の際は特2級であった。1924年より城主バロン･フィリップ･ド･ロートシルドがそれまでボルドーのどのシャトーも樽売りのみで商取引していたのを、瓶詰取引に改めた。商社がインチキな瓶詰をする事件が多かったからだ。これにより、世界的にムートンの品質の優秀さが評価され、商取引では特1級扱いになった。1973年にワイン法が改正された際に執念の特1級昇格となった。カシス、レグリス、カフェのブーケが実に妖艶。シックなタンニン、甘酸渋味などが渾然一体に溶け合った秀作。ヴェルサイユ宮殿で知的な威厳ある貴族にであった風格がある。

【美味しい飲み方】
大樽型グラス、抜栓2時間。20℃。

【合う料理】
牛ロースのブドウの枯れ木焼
鴨のコンフィ
鹿背肉のステーキ･マデラソース